いつまでも赤ちゃんだと思っていたのに、いつの間にか幼児の姿をみせてくれることもある子どもに成長しつつあります。特にうさぎ組さんはしっかりと自我の芽生えが育ち、今まではなんとなく親に言われるがままに物事がすすんでいたのが、あっちで止まり、こっちで止まり、『もう、さっさとして!!』なんてことも増えていませんか?
また、『これとこれ、どっちがいい?』と聞いても定かな答えがなかったのに、聞いてもいないのに「こっち!」と言いはって、どうにもこうにも大人の思い通りにはことが進まないことも多くなってきたのではないでしょうか。
「どれにしようかな…」と考え込んで、「こっち? あっち?」とやっている姿は外から見ているととても微笑ましいものですが、『どっちでもいいのだったらこれにしよ』というと、大泣きされたり、“ああいえばこういう”状態になったり、やりにくさを感じられるようになった方も多いのではないでしょうか。
その時期は本当に大変なんですが、これは子どもの発達段階において大切なことです。何しろ、いくらママのおなかの中にいたからといっても、ママとは違う一人の人なのですから、何もかも親の思い通りにはいきません。
子ども自身に選択する力もつけてほしい…ここで提案です。この案件は子どもにきめさせるべきかどうかを大人として見つめておきましょう。親が決めにくいときに、家計や家の事情に関わることまで、子どもに聞いている場面もよく見かけます。ある意味、子どもは大人が決めた子どもにとっては不条理なことも飲んで過ごしていく…それも大事な経験ですから、どうしようもないことは子どもに決める権利は渡せません。わかる範囲で理由や親の気持ちが伝わるといいですね。
でも、何もかも親がきめてしまうのではなく、できるだけ選択の余地をあげてほしいと思います。このおやつか、このおやつかどっちを食べる?等…ここは子どもに決めさすと見定めたのなら、口出しせずに、その決定を大いに尊重しようじゃないですか。
もし、“ああ、それはそっちじゃないと思うよ”というようなことなら、はじめから決める権利は与えず『こうね』と言ってあげればいいのです。『どっち?』と聞いたからにはどちらになってもOK。大人も自分が言った言葉に責任をもちましょう。 菱田