環境省の暑さ指数33で園からのお出かけ禁止…
31、32…とあがってきてついに33も有り、そして毎日が33という日々でした。ウオーキングも今やショッピングモールで行うなどもみられ、アウトドアでの活動は本当に大変です。
そんな中でも子どもたちは元気いっぱい。限界ギリギリまで思いっきり遊ぶので、突然機嫌が悪くなったり、寝てしまったり、大人にとっては都合の悪い状態もよくあるのではないでしょうか。
皆様はどんな時に、どんな風に、叱っておられますか?“お約束を守らない”“人の迷惑になるようなことをしでかす”“いうことを聞かない”“危ないことをしている”“片づけない”……その中にいくつの
大人が勝手に決めたきまりごとがあるでしょうか。
またはいくつ、絶対に叱らねばならない事がはいっているでしょうか。
皆さんは、子どもの気持ちはみているつもりでもみえてなくて一方的にガミガミ言ってしまい、子どもが震え上がるほど叱るタイプ?
それともその逆で、悪いことをさせてしまっているのは私(そばにいる大人)とでもいうかのように、「だめよ、〇ちゃん、そんなんしたらだめよ」と空に向かって言っていて、子どもに響いていないことに気づいていない方のタイプ?
私は子育て中にはわが子に対して一度怒り出すと、あれもこれもそれも、ともかくあふれんばかりの言葉がわいてきて、「この前もこうだったでしょ!だからあなたはもう何回言えばわかるの!!」と、まるで自分のストレス発散の場になってしまっていることが何度もありました。
言い出すとちゃんと全部言っとかないとと思い、怒鳴り散らしているのではなく、しっかりわかるように説明をし、叱っているつもりです。でも、多分実際は大声で、あることないこと叫んでいるという方が近い状態ではなかったかと思います。もちろんその分以上に、一緒に思いきり遊んだり、笑いあったりもしたから、帳消しになったかしら? 今となっては何をどう叱ってたのか思い出せない内容がほとんどです。
幼稚園の担任の先生として他人のお子様のそばにいる時は、そうはならないのに、なぜわが子にはこうなるのでしょう。夜、寝静まってから、その寝顔に「ごめんね、ママ、今日もいっぱい怒鳴っちゃったね」って謝っていました。
そして今、保育園の先生として皆様のお子様の前にいる時やおばあちゃんとして4人の孫たちのそばにいる時、そんなにがみがみと理屈を並び立てて怒鳴ることはありません。年とったから? 経験を積んだから?
いずれにせよ、子どもの気になる行動では、誰が困っているのか、何が悪いことで、たった今の行動の何を止められるようにしないといけないのか、そういうことを考えます。「何回も同じ(悪い)ことをして!」という時は、物理的に何回も同じことができない環境を整え、それをしないですんだときに「偉いね、押さなかったね」「ひっぱらなかったね」「貸してあげたのね」などをすぐに伝えます。すぐに言わないと、
その1分後にはまた別のところで押してしまいますから、ほめる(認める)のは、できるのを待つのではなく、笑っている時、今、すぐです。
大切なことは、なぜ怒られているのか、何がダメだったのかを、子ども自身が気づくことができているかどうかということです。いくら言葉でガミガミ言っても、説明して教えても、子ども自身が感じないと効果はありません。
どうすれば子ども自身が気づけるのかは、ちょっと振り返りさえすればすぐにみつかることもあれば、あれこれして考えてみてもみつかりにくいこともあります。
“なぜこうするのだろう”“なぜこうなっちゃうのだろう”ということをしっかりと見つめて、ご家族皆さんで、あるいはお友達と、あるいは保育士や専門家とお話しながら見つけていきましょう。
大人の方も、それぞれキャパがありますから、無理な計画をたてて実行してしまうと、その分、子どもに怒らないといけないことも増えてしまいます。
キリスト教保育連盟のカリキュラム、8月の主題は“ゆったりと”でした。そして9月は“おもしろそう”です。“退屈だなー”というぐらいの予定で大丈夫。子どもは何もなくて、おもしろそうなことを見つけ、いっぱい遊びます。暑い中ですし、忙しい中です。どうぞ、気持ちは子どもにゆったりと関わり、ゆったりと過ごし、ごくごく普段の生活の中から面白いことをいっぱい見つけてください。
先月号の園だよりに“相手に危害を加えない失敗であれば見守る、そんなことも試せる場所と時間を作ってみましょう。具体的な参考事例、折を見てまたの機会にお話ししますね”“実体験からくる想像力の育ち、とても大切ですね。来月、お伝えします。”と書いたのに、すみません、今回は、大人側から“叱る”ということを考えてみました。 子ども側から“想像力の育ち”は、またまた次回、ご一緒に考えてみましょう。